赤 岳
(山梨県・長野県:2899m)
2004,5,16
★
忙しい忙しいといいつつこのまま体を鈍らせておくわけにはいかない、と一週間前に計画したこの山行。星空を眺めながら八ヶ岳最高峰のこの山を目指そうと描いていたが、一番最初の段階でつまづいた。
「寝過ごしたっ!」
起きたのは2時40分。計画ではとっくに清里にいる時間だ。
3時に家を出て、いつものR246、籠坂峠経由で河口湖インターから中央道に乗った。途中、双葉SAで小休止後、さらにかっ飛んで長坂インターで下りた後、清里へと向かった。中央道から八ヶ岳はずっと見えていたので気が気ではなかったが、清里へ着く直前にいよいよ朝日が当たりはじめ赤く染まっている。「むむむむ」と、稜線に出てから眺めていたかもしれない八ヶ岳の朝焼けをクルマの中から眺めている境遇を悔しく思う。
と、言いつつも5時に登山起点の「たかね荘」に到着。こんなに早く着けるものなのか、とその時思ったりした。
が、既に日は昇っている。5時10分に登山開始。撮るものもなければ、予定では午後1時半に戻って来るはずである。
★
![]() |
![]() |
|
たかね荘駐車場からしばらくアスファルト道。 |
同じ場所から前を見るとこれから登る赤岳が。 |
★
スキー場の駐車場(朝早くは鎖がしてあった)まで来るとフツーのクルマではだめだろうな、という道に入る。そして堰堤をいくつか横に見て歩いて行くと、右へ登る道が出てくる。ちなみに正面の道は行き止まりとのことである。県界尾根への道はいきなり急登でヒーヒー言っていたが、あれだけの山を登るのである(日帰りで・・・)、とにかく高度をかせがなければならない。「あー、やっぱり無理だ」と思うにしても、とにかく尾根ぐらいにまでは出たい。そうでなければかなり悲しい。
写真はその尾根までの登り道の途中、開けた場所から見た赤岳と真行寺尾根(左の尾根)。
★
県界尾根の合流地点に6時30分に着いた。少しは登ったな、という感じ。
針葉樹が増え、さらに(なぜか)赤岳の高さが増して見える。
写真は、そうした場所からまた振り向いて見たもの。木の向こうに3月に登った茅ヶ岳、そして富士山が浮かんでいる。
県界尾根の先はドーンと突き上げる最後の登りのようだ。それまではゆるゆると(言うほど楽ではなかったが)登る感じである。
たかね荘でクルマをとめたのは私一人。そして登りはじめとこの尾根に着いても相変わらず一人。誰か下りて来る人はいないかな、と思ったりする。
天気はすこぶる良い。日焼けが心配なほどである。
★
![]() |
![]() |
|
下山路の真行寺尾根と地蔵岳 |
まだまだ県界尾根は長い |
![]() |
![]() |
|
赤岳ズームアップ |
蒼天の立ち枯れ木、絵になります |
★
尾根をだらだら登っているとそのうち雪が登場。「ついに出たか」という感じだったが、アイゼンを使うほどではない。しかし、登山道の北側にしっかりと残っていて時々その進路さえ判然としない時があった。雪を避けていると登山道からはずれてしまう、というわけである。雪はしまっているようで調子こいているとズボッと膝まで抜けることもあり、これは体力の消耗を容易に助ける。
写真はもうアイゼンをつけた方が楽だな、という地点。樺の林と残雪、そして横岳の黒々した山体が印象的な場所だった。コースタイムなど写真撮影をする者にとってはほんの目安でしかない。こんなところで休憩か、というようなところで撮っている。
まあ、くたびれた頃でもあるので進んでは休みということを繰り返している時でもある。
★
![]() |
![]() |
| さあ、これから一気に登るぞ、という地点。振り返ると綺麗に県界尾根(左)と真行寺尾根(右)が見える。なだらかで楽そうに見えるが、そう見えるだけで実際は相当な距離を登ってくる。下りも今思えばさらに相当なものだった。 | さらに登ったところから。清里、野辺山方面を見る。光っているのはビニールハウスか。 |
★
最後の急登。もう頂上直下からハシゴあり、クサリあり、そしておまけに急斜面の残雪ありとアイゼン&ピッケルなしには奈落の底に落ちるという構図。とてもストックでは対応できない雪のトラバース、および直登だった。そんな場所では息も抜けないので写真もなし。実際に恐ろしい。ただ一歩一歩アイゼン&ピッケルを雪面に打ち付けるのみである。
そして小僧は午前10時に赤岳頂上に立つこととなった。
![]() |
![]() |
|
赤岳から北に延びる稜線。横岳、硫黄岳方面 |
さらに北側。奥の整った山は蓼科山 |
![]() |
![]() |
|
赤岳頂上小屋。ガラスに小僧写ってます |
赤岳の西に鎮座する阿弥陀岳 |
![]() |
![]() |
|
地蔵岳(手前)と南アルプスの山々 |
標高2889mと小僧です。 |
頂上は風が強く、長居は無用という感じだったが、あまりにも景色が素晴らしかったので頂上でブラブラと写真を撮っていたが、ここでアクシデント。カーボン三脚に取り付けていたカメラが転倒!装着していたレンズが帰らぬものとなってしまった。これには正直凹んだが、そのままの精神状態では下山できないのでつとめて明るく気持ちを維持した(笑)。まあ予備のレンズはもちろん持ってきているので写真撮るのに不便ということはなかったが。しかし、今後の懐具合がまた気になるところではある(泣)。
★
さあ、下るぞー。
![]() |
![]() |
|
真下へと直滑降か?!真行寺尾根を下る |
「天狗」と名のつく岩峰。まるでカモシカの道 |
![]() |
![]() |
|
岩場の下りを終えて樹林帯で一息 |
落葉松の新緑が美しい終点付近 |
★
尾根下りも終盤。賽の河原付近から赤岳を見る。あの尾根を登ったのかー、と我ながら数時間前のこととは言え感慨深いものがある。天気も薄曇になり予報通り下り坂。梅雨の走り後の好天だっただけに運が良かったということであろう。
ちなみに10時50分に頂上を出発して、12時40分に扇山(2356m)、12時50分に牛首山(2280m)とポイントを通過した。
終点のたかね荘駐車場には14時30分に到着した。
あー、疲れた。
★

最後の写真、精進湖からの富士山。梅雨の富士山であるためイマイチ冴えないが、それなりの趣もある。
クルマの機動性を駆使して甲府盆地から精進トンネルをくぐってやってきたというわけである。
赤岳日帰り、本当に疲れました。
赤岳山行記 おしまい
|
|||
|
|