19世紀の英国―ヴィクトリア女王の時代―の片田舍:ウィンチ村の牧師の娘ブルーベル・リリー・エヴァローズは16歳の誕生日を迎えたことを契機に、都ロンドンに出ます。
ロンドンに着いたベルはガヴァネスの仕事に就く(―というか、当時のイギリスでは女性が仕事をすることが御法度であり、唯一ガヴァネスだけが女性が堂々と就いていい職業だったといわれているのです)ことになります。
ベルは子供の頃に占い師から「強運と凶運を持つ娘」といわれたことがあり、ロンドンでの生活はまさにその言葉を地でいくような彼女にとっては危険でありながらも刺激に満ちたものでした。
そのなかでも特に彼女にとって大きな「刺激」であったのが、「作家アージェント・グレイ」と「公爵令嬢エセル」のふたつの顔を持つ銀髪の青年と、当時の女性たちの間で人気を博していた雑誌レディースマガジンの編集をしていたスコットの存在だったのです。
ふたりと関わりあい、女の子としても成長していくベルは、いつしかスコットに心を寄せるようになっていました…
この作品の通しテーマは「自分探し」じゃないかな?と思っているのですが、そのあたりはどーなんでしょ?
英国関連に強いもとなおこさんらしく、ヴィクトリア王朝時代のイギリスの描写は生き生きとしています。
また、当時の文化や習慣といったドラマの背景の描写についても親しみやすく描かれているので、英国アンティックに憧れてヴィクトリアンエイジを調べたくなった方には入門用としても悪くないんじゃないかな?と思います。
―当時、本当に「異性の格好でまかり通る」ということが可能であったかどうかは疑問の余地が残るかもしれません(←男性がドレスを着ることについてどのような見方をされたかはなんともいえないけれど、多分あまり好意的には見られなかったんじゃないかな?と思うし、「女性のパンツスタイル」というものが異性からも同性からも好意的に受け入れられるようになったのは隨分と時代が下ってからじゃないかな?といわれているもので★それとも、これも19世紀の英国で聖書の影響がどのくらい濃かったかにかかってくるのかな?うーむ。)………
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