中央アジアを舞台にして、10人の神々と土着の人々が織り成すドラマを集めた短編連作シリーズです。
隨分前に刊行された作品なので単行本を入手するのは難しいかもしれませんが、21世紀に入るか入らないかという頃に復刻版が刊行されました。
この単行本には「砂漠幻想」「聖者の湖」「黄金の神 黄金の繭」「黒水城の魔女」の4編が収録されています。
「砂漠幻想」
「終末から再生した地球」を舞台に、仏教で知られるシッダルータの生涯を描いています。
「聖者の湖」
なんとか戦火を逃れたものの、国も祖国も失った王女ラビーアは亡くなった人々を追おうとして自害しようとしていたところをオリジンに助けられます。戦での出来事で心身に傷を負ったラビーアでしたが、神々の気遣いや周囲の人々の心づくしで徐々に穏やかさを取り戻していくのでした。
この作品の舞台になっている「イシク湖」という湖は中央アジアにあります。
この湖は本当に年々大きくなっているそうです。
この物語にでてくる「サカ人」は、スキタイ人の別語読みじゃないかな?と推測しています(←スキタイは、かれらの勢力圏の東の方ではサカ人と呼ばれていたときいたことがあるので)。
この物語は男性の方に読んでいただきたいな…とも思えます。
「黄金の神 黄金の繭」
まだ絹が中国でしか作られていなかった頃のこと、帝には昌妃という姫がいました。昌妃は西の国から来た若い王に求婚されます。彼女は王への愛の証として繭を秘かに携えるのでした。
金色の繭というものも実在します。ただし、現在も見られるのは中国よりももっと南の地域になるようです。
この物語に出てくる「ウテン(←字が出ない…)」は、ホータン国の中国語読みです。
「黒水城(カラホト)の魔女」
タングート族は、はるか昔にモンゴルに滅ぼされた黒水城の廃虚を代々守りつづけていましたが、ある日、時の政府の政策によって黒水城の沈黙が破られることになってしまいます。
タングートの末裔であるエルドゥンは、このことで「先祖代々の約束」について考えるようになります。
作中の「魔女伝説」は、昔からそこにあったものを詩織がひとりで休む場所を得るために拝借していたのか、彼女が自分の休憩場所を確保するために作ったかについては各自ご想像くださいませ。
「シルクロード」の世界へ―
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| 透明な真珠 | |||
| 蚕種西漸図 | |||
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