作者御自身の解説によると、中山星香さんの手持ちの物語のなかでは一番長く、そして一番思い入れが強い作品だそうです。
これを書いている時点では、単行本が既に40巻以上刊行されています…
物語の主役であるローゼリィ姫は、中山さんによると「空」のイメージで編み出されたキャラだそうです。
この「妖精国〜」は、ちょっと巻数が多いので買い揃えるのは少々骨が折れるかもしれないのですが、個人的には、近年発行されているコミックのなかではかなりのオススメ作品の部類に数えています。
物語の流れは、簡単にいえば、グラーン国の手によって祖国アルトディアスを滅ぼされたローゼリィ姫の戦いと成長を綴るFTです。
確かにこの作品はFT特有のキャラである妖精や神などが所狭しと活躍し、魔法も物語の流れには欠かせないものとなっていますが、西方軍vsグラーンの戦いが本格化していくあたりくらいからは、魔法やFTが好きな人だけでなく、戦記もののような作品に興味を持つ人にも充分に楽しめるものになっていると思います。
服飾、戦術、武器、建物などをよく見ると、中世から近世にかけての欧州の文化や戦術などをよく調べてベースにしている様子なども見て取れるように思えるので…(といっても、歴史エピソードを作品に組み込んでいるのではありません)…
(真面目な意味での)魔法に興味を持つ方は、物語の主軸が西方軍vsグラーンの本格的な戦いへと移行するまでの展開がお気に召すことかと思います。
特に妖精王ルシアン・エルフェルムが作中で語るせりふには、「真実であるがゆえに重く、そして美しい」という印象を受けることと思います。
武器をとる女の子というキャラは最近ではそう珍しくもない―というよりも、FTコミック界では男の子の騎士以上の普通の存在になっている―のですが、「何もかもを失い、武器をとることを選択した乙女」としての描写を見ると、昨今流行りの「強く、可憐に、明るく」という点を主軸にして華々しく戦う少女戦士の姿とは違う面があることに気づくかもしれませんね。
同時収録作品 |
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| 作品タイトル | 収録巻 | |
| 日の森 夜の塔 | 6巻 | |
| 文庫版には各巻の巻末に、「ローラント物語」が収録されています | ||
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