近年のコミックのなかでは数少ない、オススメの部類に入ると思しき作品です。
実際、この作品のヒットのおかげでヒッタイト帝国の知名度がうなぎ上りになってくれた…という功績(?)も持っている作品なのですから…。
物語は、ヒッタイト帝国が黄金時代を迎えようとする時代の王妃ナキアに呼ばれて、現代の日本から古代オリエントの世界に引き込まれてしまった15歳の少女夕梨の成長を綴る物語です。
この作品の内容や服飾面などをそのまま史実と重ねていくのにはちょっと無理があるかもしれないのですが、時代交渉やエピソードなどはわたしの知る限りでは実際の歴史にわりあい忠実に描かれていると思いますね。
この作品の魅力は、少女将軍として着実に成長していくユーリや、戦争とは無縁の国造りを目指すカイルの姿にもあると思います。
わたしがこの本を読んでいて一番嬉しかった箇所は、22巻にあったイル・バーニのせりふ「剣を持つだけが戦いではない」のひとことだったりします。
一歩間違えれば「華やかに戦う少女戦士タイプこそが現代女性の鑑!」的な価値観だけが一人歩きをしてしまいそうな時勢にあっても、そうした活躍とは無縁の人にもできることがあるというのを教えてくれたように思えたんですね。
今からこのシリーズを一気にまとめ買いされる方は、もうちょっと頑張って単行本が完結してから発行された「イシュタル文書」も併せてGETするのをオススメいたします。
「イシュタル文書」の方は、物語として描いてある単行本の内容を歴史書的に語る形の1冊になっています。
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