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「カ〜ンちゃん♪」 「おっす、おはよう」 「おはよう」 もう、おはようなんて時間じゃない。やっともらえた、久しぶりの休日。 「俺がゆっくり眠れるように」と、気を遣ってくれた彼女と、昼近くの公園で待ち合わせ。 今日は、デートなのだ。 「よかったね〜、今日は暖かくて」 「そうだな〜」 暖かい日差しは、3月並みのものらしい。どこに行くと決めてなかった俺らは、 そのままこの公園内で、しばらく過ごすことにした。 「あっちの芝生の方にでも、行ってみる?」 「うん」 腰を下ろすと、俺は気持ちよくて、そのまま芝生に、ゴロンと横になった。 「はぁ〜、いい天気〜」 「ねえ、カンちゃん」 「ん〜?」 「お腹すかない?」 「あ〜、そういや、すいたすいた」 家を出るちょっと前まで、寝てたんだ。当然、朝ご飯なんて、食べてない。 さすがは彼女、そんなことは、すべて予測済みらしい。 「だろうと思って、カンちゃんのために、お昼ご飯作ってきたんだ♪」 俺の顔を見ながら、クスッと笑っていった。 「マジで?!」 「うん!」 「やった〜!!さんきゅ〜」 俺は、マジでうれしかった。慌てて飛び起きると、彼女の前に、 きちんと正座で座りなおす。 「エヘヘッ、カンちゃんのために、頑張っちゃったんだ〜」 ちょっと照れたような、でも誇らしげな彼女が、かわいらしい。 「よろこんでくれるといいけど〜」 「うんうん、大丈夫だよ」 モジモジしているようなので、俺が促すと、彼女は自分の背中、 後ろ手で隠していた銀の箱を、引き寄せた。 そして、俺の目の前にその箱を置くと、「ジャ〜ン!」と言って、スライドさせ蓋を開ける。 「おぉ〜!!」 中から出てきたのは、赤いどんぶり。 「カンちゃん、ラーメン好きでしょ?」 そう言って、彼女は割り箸をパチンと割り、ニッコリ笑顔で、渡してくれる。 そっか〜、だから彼女はさっきから、おかもちを持っていたんだ〜。 「ありがとう。いただきます」 「ど〜ぞ♪」 ズルズルズル〜。 「うまい!!」 「ホント?!カンちゃんのために、頑張ってよかった〜。 そのチャーシューは、5時間煮込んだよ。麺は、昨日のうちに打っておいて〜、 あとスープは、3日かかりきりで作ったのよ。それから、ハート型のなるとは特注で〜、 ゆで卵の卵は、今朝養鶏場のおじさんから〜」 俺は、ラーメンをかき込みながら、うれしそうに話をする彼女を、うんうんとうなずきながら見ていた。 そうか、そういうことだったんだね。 待ち合わせの場所が、彼女の家から見えるこの公園なのも、ちょっと遅れて、君がやって来たのも、 すべて俺に、最高のラーメンを食わす、そのタイミングを見計らうためのものだったんだね。 俺と会ってからも、会話して、座って食い始めるまでの時間を考えて、 麺もアルデンテに茹で上げたんだろ? まったく君ってヤツは、君ってヤツは…、 俺の最高の彼女だ〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!! 「やだ、カンちゃん。泣かないでよ〜」 「うっ、うぅっ…、ありがとう…」 麺をズルズルすすりながら、たまらず泣き出してしまった俺の、頬を流れる涙を、 彼女がハンカチで、優しく拭いてくれる。 「おいしい?」 「…うん…」 「じゃあ、また作ってもいい?」 「もちろん!!」 「よかった〜。今度は、とんこつにでも、挑戦しちゃうんだからっ♪」 「うわ〜〜〜ん!!!」 俺は、どんぶりを脇に置くと、彼女にギュットと、しがみついた。 「その次は、味噌ね?」 「も〜、カンちゃんたらっ。よっしゃ!!任せとけって!!!」 俺は、彼女のたくましい、ガッツポーズ姿に、100倍惚れ直していた。 あぁ〜、俺には君がいて、ホントによかったよ。 ☆☆☆ 天使がくれたプレゼント〜END〜 ☆☆☆ |
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