臆病な心はみせない


誰より強くなる為に



ジレンマ

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「・・・・・・」

重たい瞼を押し上げると、薄皮を被ったようだった痛覚が、急に現実味を帯びて 痛み出した。
覚醒したサスケが瞳だけを動かして、今自分が置かれている状況を確認する。
見慣れない板張りの天井の模様を眺めながら、横目で周囲を見回すと、消毒液の 匂いがツンと鼻をくすぐって、此処がアカデミーの医務室だと気づく。
確か、自分はアカデミーの演習場の一角の林で一人、修行をしていた筈だ、とサ スケがぼんやりと記憶をたどっていると、不意に声が降ってきた。

「よーやく起きたか」
パラ、と紙を繰る音が聞こえて、自分が横になっているベッドの横に座っている 忍装束の男が、手にしている成人指定の書籍から顔をあげる事もせず声をかけてき たのだ。

「・・・・・・なんであんたがいる訳?」
「そんな嫌そうな声で言うなよ。俺がわざわざここまで運んでやったってのに」
演習場でひっくり返ってんの見て、びっくりしたぞ。また身体の負担も考えずに チャクラ使い過ぎたんだろうが、とカカシが本に熱中したまま言ってくる。

(クソッ・・・・ヤな奴に見つかったもんだ・・・・)

そんなサスケの思考を読んだのか、呆れた顔でカカシが振り向く。
「その上学校医が居なかったからちゃんと服脱がせて手当てもしたし」
そう言うとニヤーっっと人の悪い笑みを浮かべた。

「?!!」
その「ちゃんと」ってのはどこにかかる副詞だ?!
とっさに身に及んだかも知れないトンデモナイ事が色々と頭をよぎって、サスケ は顔を引き攣らせて掛けてあったシーツをめくって、上半身が露出された自分の姿 にクラっと眩暈を覚える。
幸い、妙な跡とかは無いようで、所々に湿布やガーゼが当てられているだけのよ うだが。
「イタズラはしてないけどね〜。一応。ハハハ」
「信用できるか」
幾等俺でも怪我人相手にそこまで鬼畜じゃないって、と笑い飛ばすカカシにそう サスケは一応ってなんだ!?と怖い考えがよぎるのごと切って捨てた。
まるで今にも吠えて噛み付いてきそうな犬のように瞳にギラギラとした怒りを光 らせながら、サスケは身を起こして、ベッドから抜け出そうとする。
「・・っ」

急に身を起こした所為だろう、軽い貧血のような症状が起こってサスケの身体が ふらつくのを、カカシの腕が支えた。
「急に動くんじゃないって」
チャクラの使い過ぎなんだから、もちっと大人しく寝てるんだな。ナルトじゃな いんだからちっとは自分の身体能力ってヤツをわきまえなさい。
そう説教したカカシが強引にベッドに押し戻す。
「・・・・・・」
サスケとしては不本意でしょうがないのだが、もっともなカカシの言葉に仕方無 くその言い付けに従う。

「ルーキーくんは何をそんなに焦ってるのかな」

再度、片手の愛読書に目を向けたカカシはそうさして興味もなさそうな声でそう 言った。
サスケの身体がピクリと反応する。その真意を読み取ろうとしてカカシを見上げ たが、背を向けているその姿を睨み付けてから、目を逸らす。

おそらくカカシの言う焦りの原因は急激に実力の伸びてきたナルトの存在だ。

サスケ自身はさほど意識していない様に思ってはいても、無意識のうちに、その 存在を認めざるを得なくなってきているのは事実である。
今までは自分と並ぶなどとは考えられない程に力が劣っていて、ずっと後ろにそ の足音を聞いていた筈の存在が、今ではその息遣いすら聞こえてきそうな位置に居 るのではないか。
否、もう自分は既にナルトに劣ってしまっているのではないだろうか?

そんな焦燥感に捕らわれたサスケが、自分の能力を伸ばす為にやっきになるのは、 無理はないと云えなくもない。


オレは誰よりも強くならなきゃならないのに。

誰よりも強くなって、果たさなきゃならない事があるのに。
ナルトなんかに負けてるようじゃ、果たせない、目標がオレにはあるんだ

復讐という枷を自らに背負わせたサスケは、元々熱心だった修行にも、焦りから 最近はがむしゃらに無茶とも思える量を自分に課していたのだ。


「生き急いでんじゃないの」

不意のカカシの厳しい一言に、カカシが座っている方向とは反対の壁側に顔を背 けていたサスケが振り返る。
低い声の中には僅かに怒りのような感情が覗いていた。
何時の間にだろうか、カカシは身体ごとこちらを向いてサスケを見つめていた。
見上げた視線の先は、何時もの様なとぼけた顔をした男では無い。

「俺なんかより半分も生きてないクセに」

(危うすぎるんだよ、お前は。)
カカシは心中で、そう吐き捨てる。

「執着するものが復讐だけなんて、子供が背負うもんじゃないよ」
嗜めるその言葉を、素直に受け入れることはできなくて。
悔しくて口唇をきつく噛んだ。

「だけど、もうオレだけしか・・・・」

うちは一族は自分とあの男を除いて全て死に絶えた。
血族の遺恨を晴らすことができるのは自分だけでしかないのだ。

自分と同じ眼を持つ、カカシだって、うちはじゃないんだから
ならば俺が復讐を果たす役目を負うしかないじゃないか

「だからって全てをお前が背負いこむ必要は無いんだよ」
きっぱりと断言するカカシの一言に、反論しようと口を開きかけたサスケを遮っ て、もう一度そう言いきった。

目の前を全てを血で真っ赤に染めた、父と母の骸に縋ったあの日から、自分は 自分一人で生きていかなくてはならなかった。
色々な事にくじけそうになる度、胸に焼き付けた復讐、と言う言葉を繰り返し なぞって、何度も立ち上がったのだ。
たとえ、その重圧に押しつぶされそうになっても。

サスケにとって、それは身動きが取れなくなるほどに重い枷であると共に、生き ていく為の糧でもあるのだ。
それを、取り上げられる事は、垂らされた細い細い、それでも確かな蜘蛛の糸を 切られてしまうのと同じ。

「・・あんたにどうこう言われる筋合いは無い」
サスケは掠れた声で、ようやくそう口にした。

「・・筋合いは無い、か・・・・」

カカシが呟いて立ち上がりながら、ポフ、とサスケの頭を撫でる。
「それでも、俺はお前らの担任だしな」
無茶されると俺が火影サマにどやされるんだよ、しがない中間管理職なんだから、 あんま無茶な事はしちゃダメ、と、煙に巻くような言葉を残し

「夕方までそこで大人しくしてろ。仕事が終わったら送ってってやる」

ピッと本を振ってサスケに言い付けて建てつけの悪い引き戸をガタガタ言わせて 出ていった。

「送ってなんてもらわなくても自分で帰れる!」
と苛ついた声が追いかけてくるのに苦笑しながらカカシは廊下を歩いていった。



おわり。


多分はじめて書いたカカサスSS。ある方のマンガ読んでて、ガリガリ 書いたものです。<シチュエーションが。。。
なんか拙い・・・・。書き方とかも、変ってきてるなぁってカンジです。
タイトルは、サーフィスくんのを。メジャーなんだけど彼らの曲の中では セールス的に売れてないような、割と普通なタイトルなシングル曲より。
サーフィス、いいぞう!!好きだ!!ライブいってきます!!ラララ。(ウカレ)

友人I田のナイスツッコミ感想。

 これねー、途中までなんかのアンソロジーに載ってた漫画にソックリ(−0−)
 んー、だから感想っつってもなー。
 とりあえず言える事は頑張ってるなーっつー事(笑)
 なんか初々しんだよ(^0^)原作から外れんようにしてるっつーか、
 めったな事は書かれんぜって気を張ってるっつーか(爆笑)
 まぁ記念すべき作品って事で☆

アハハハ。一生懸命だよ、今も。ギャース。ってか、I田にも判る位だから、どなたのまんがのシチュエーションかは、此処みてる人皆判るヨねー。




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